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2008年11月21日 (金)

来週の外為市場、世界的な株安続けば円は堅調 2008年11月21日 金曜日

[東京 21日 ロイター] 来週の外為市場でも、世界的な株安が続けば円は堅調地合いとなりそうだ。激しい値動きで取引を手控える向きが多く、さらに値が振れやすくなっているため、米国の感謝祭を控えたポジション調整に警戒心を寄せる声も出ている。

 米シティグループやGMなど経営不振の巨大企業の再建の行方をめぐって市場は疑心暗鬼に包まれたままで、不安心理を助長するようなニュースや株価の動きに敏感な反応を示す可能性がある。

 予想レンジはドル/円が92.00--97.00円、ユーロ/ドルが1.2300--1.2800ドル。

 為替市場関係者の関心は「金融危機のバロメーター」(都銀)とされる株価動向に集中している。シティやGMなどの再建の行方によっては世界的な株安が加速し、投資家がいっそうリスク回避姿勢を強めるとの見方から、高金利通貨などリスクが高いとされる通貨が売られる一方、リパトリエーション(資金の本国還流)やリクイデーション(現金化)などに向けてドルが買われると同時に、これまで売り込まれてきた低金利の円が買い戻される「リスク回避型」と呼ばれる動きがさらに進みやすくなるためだ。

 激しい値動きで多くの参加者が「まともについていけなくなっている」(外銀)こと、投機色の強いファンドが運用成績の悪化で一段のリスクを避けようと取引を手控えていることなどから、為替市場は取引量が減少しており、値は振れやすくなっている。来週の取引で株安が大きく進めばクロス円の下げが勢いづき、10月につけた数年ぶりの安値を軒並み突破する可能性も十分だが、逆に27日の米感謝祭に向けてポジションを閉じる動きが活発となれば、一部短期筋が円を売り戻し円相場が大きく下落するのではないかとの見方もある。

 21日の取引では英ポンド/円が13年ぶり、NZドル/円が7年ぶり、スイスフラン/円が6年ぶり安値を更新し、ユーロ/円や豪ドル/円が10月の安値に迫った。

 株価や円相場変動の手掛かりとなりそうなのは、やはりシティとGMなど自動車業界の救済策の行方だ。米自動車業界をめぐっては、ペロシ下院議長とリード上院院内総務が自動車メーカーから提出された計画を12月8日の週に検討することを明らかにしたが、株価の下落が激しいシティについては、20日に部門や資産売却、株式売却や他社との合併など複数の選択肢を検討していることが明らかになるなど、事態はまだ流動的。今後の展開が株価や円相場を左右しそうだ。

 欧米の経済指標に関心を示す声も出ている。特に最近の経済指標で足元景気が歴史的水準へ減速していることが明らかになっている米国では、24日の10月米中古住宅販売や25日の第3・四半期米GDP改定値と9月S&Pケース・シラー米住宅価格指数、26日の10月米新築1戸建て住宅販売、10月米個人所得・消費支出、10月米耐久財受注と指標の発表が続く。ユーロ圏でも24日に11月独IFO業況指数、25日が12月独消費者信頼感指数(GfK)、27日に11月独失業率、28日に10月仏生産者物価指数が発表される。27日には緊急利下げに踏み切ったスイス中央銀行のロート総裁が講演に立つ。

 11月最終週を迎え、世界各地で本格化する年末商戦の出足も注目材料。特に今年は世界的な金融危機が消費を押さえ込んでいるため、冷え込みぶりが予想以上なら、株安や円高の手掛かりとなる可能性もある。

 (ロイター日本語ニュース 基太村真司記者)

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